札幌市のパーソナルトレーニングジム スタイルメソッドの古本 直也(フルモト ナオヤ)です。
約12年間に渡り、私はパーソナルトレーナーとして活動してきました。
約12年間に渡り、私はお客様に対してあーだこーだ指示を出してきたわけです。
そんな生活を送っていると、指示の出し方1つ取っても「質」があることに気づきます。
指示の出し方1つで、お客様の成長度合いに大きな差があることに気づきます。
今回は、パーソナルトレーナーだけでなく、いわゆる「指導者」を対象に記事を書いていきたいと思いますが、最初に結論からお伝えしますと、指示を出すときは否定形ではなく肯定形を使うべきだと考えています。
否定形はただの注意喚起に過ぎない
トレーニングでは、適切なフォームで動作を行うことが重要になります。
フォームが乱れると、安全性が下がり怪我のリスクを高めるだけでなく、狙った効果を得られず求めた結果に繋がらない可能性があるからです。
そのため、パーソナルトレーニングでは、フォームに対するキューイングが頻繁に飛び交います。
※キューイングは、一般的に「声がけ」を意味します。
しかし、このキューイングにはちょっとしたコツがあり、むやみやたらに出せば良いというわけではありません。
例えばスクワットでは、腰椎椎間板に大きな負担が生じ、腰痛や椎間板ヘルニアなどの傷害を起こす危険性があるとの理由から、腰を丸めることは基本的にNGとされています。
よって、お客様にスクワットを指導する際は、腰が丸まらないようにキューイングを出す必要があるわけですが、そのまま「腰が丸まらないように!」といった否定形ではほぼ意味がありません。
なぜなら、否定形は「それはダメですよ。良くないですよ」というただの注意喚起に過ぎず、具体的な策を、つまり「どうすれば腰が丸まらないのか?」を示していないからです。
肯定形で具体的な策を
先ほど「否定形はほぼ意味がない。ただの注意喚起に過ぎない」と記載しましたが、結局のところどのようなキューイングを出せば良いのでしょうか?
スクワットで腰が丸まる原因はいくつもあるため一概には言えませんが、その中の1つに「胸の寄り」と「肩甲骨の離れ」が挙げられています。
胸は寄り肩甲骨は離れている、、つまり猫背のような姿勢だとスクワットで腰が丸まりやすくなる、、ということです。
そのため、お客様にスクワットを指導した際、もし腰が丸まっていたのであれば「胸を張りましょう!」や「肩甲骨を寄せましょう!」といったキューイングでフォームが改善される確率が高いと考えられます。
言い換えるのであれば、具体的な策を示した肯定形でこそフォームが改善される確率が高いと考えられるわけです。
お客様の目線に立てていますか?
冒頭で「指示を出すときは否定形ではなく肯定形を使うべきだと考えています」とお伝えしましたが、ある問題に対して具体的な策を示した場合は、私が知る限りどんなジャンルでもまず間違いなく肯定形になります。
トレーニングはもちろん、音楽でも、勉強でも、何でも、です。
否定形にはなりません。
決して大袈裟ではなく、指導者はお客様の人生に影響を与える、それも大きな影響を与える力を持っている場合があります。
今回は、お客様の目線に立つ重要性を再度噛みしめる意味で記事を書いてみました。
皆様はお客様の目線に立てていますか?
「指示を出すときは否定形ではなく肯定形を使うべき」少しでも参考になれば幸いです。