札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。

一般的に、デッドリフトやシュラッグなど、いわゆる引く系のエクササイズでは、リストストラップやパワーグリップの使用が推奨されています。

リストストラップやパワーグリップは、握力のサポート機能を持つグッズの1つで、前腕にかかる負荷を軽減させる優れものです。

今日は、これらのサポートグッズに焦点を当て、使うタイミングについて記事を書いていきたいと思います。

そもそもリストストラップやパワーグリップを使用するべきか?

では、早速本題に入ろうと思うのですがその前に、そもそもリストストラップやパワーグリップは使用するべきなのでしょうか?

それとも、使用しないべきなのでしょうか?

これについては、結構パーソナルトレーナーによっても見解が分かれるのですが、個人的には「必要な範囲でのみ使用するべき(使用した方が良い)」という考えを持っています。

筋肥大や筋力向上を狙う場合は、基本的にそれなりの重量を扱わなくてはいけません。

そのため、特にデッドリフトやシュラッグなど、高重量を扱える引く系のエクササイズでは、鍛えたい対象の筋肉の前に握力が疲弊し、目的の部位に大きな刺激を入れられないまま動作を終えてしまう可能性があります。

実際(1)では、リストストラップの有無がデッドリフトの挙上重量にどのような影響を及ぼすのかが調べられているのですが、有りが180.0±14.8kgだったのに対して、無しが151.0±23.0kgと、平均で28.3±13.2kgもの差が開いているほどです。

背中やハムストリングスを鍛えたくてデッドリフトを取り入れているのに、前腕が辛くてそれどころではない。

このような状況はあまり良くない気がするのです。

もっとも、握力=前腕を鍛える目的でデッドリフトを行うのであれば、それはそれで大きな問題はないかもしれません。

しかし、握力や前腕を鍛えたいのであれば、デッドリフト以上に優秀なエクササイズはいくつもあり、あえてデッドリフトを行う必要性はあまり感じられません。

このような理由から、リストストラップやパワーグリップは使用するべきか?使用しないべきか?と聞かれた場合は「使用するべき(使用した方が良い)」という考えを持っているわけです。

リストストラップやパワーグリップを使うタイミング

では、一体いつリストストラップやパワーグリップを使用すれば良いのかというと「握力の限界が来るちょっと手前」をオススメしています。

こうすれば、鍛えたい対象の筋肉はもちろん、それにプラスして前腕も鍛えることが可能です。

テニス・バドミントン・卓球・野球・ゴルフなど、ラケット・バット・クラブを扱う(何かを握る)競技においては、握力を強化するに越したことはありませんし、ボディメイクを目的とする特に男性の方においては、前腕は見栄えする部位になります。

もっとも、握力や前腕は別のエクササイズで徹底的に鍛えるという場合は、ウォームアップから最終セットの最終レップに至るまで、リストストラップやパワーグリップを使用してもらってもちろん問題ありません。

 

<参考文献>

(1)Kinematics and Kinetics of Multiple Sets Using Lifting Straps During Deadlift Training