札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。

筋トレには、優に100を超えるエクササイズ(=種目)が存在します。

各エクササイズの細かなバリエーションも含めると、200や300ではきかないでしょう。

それらを全て実施するのは現実問題困難を極めますので、筋トレをする場合は取捨選択をし、各々の目的や状況にマッチしたエクササイズをメニューに組み込む必要があります。

どのようなエクササイズを選ぶかはもちろん皆様の自由ですが、パーソナルトレーナーの立場から意見を述べさせていただきますと、ダイエット・ボディメイクを目的とする場合は、まずはスクワットやベンチプレスといった基本的なエクササイズを愚直に継続することをオススメしています。

実際、当ジムではそういった基本的なエクササイズをメインに指導しています。

抽象的で、さらに語弊があるかもしれませんが、バランスディスクやボールなどのフィットネスグッズを利用したお洒落で華のあるエクササイズではなく、バーベルやダンベルなどのウエイトを利用したありきたりなエクササイズに取り組んだ方が良いということです。

では、なぜこのような主張をするのでしょうか?

なぜ、当ジムではそういった基本的なエクササイズをメインに指導するのでしょうか?

理由は至ってシンプルで、その方が結果に繋がると考えているためです。

パーソナルトレーニングで最も大事にすべき項目「フォーム」

まず「パーソナルトレーニング」というサービスを展開するうえでは「安全かつ効果的な指導」を根底に置く必要があります。

そもそも、パーソナルトレーニングはご自身1人で行うセルフトレーニングに比べ、怪我のリスクを最大限減らし、最短距離で理想に近づけることを売りにしていますので、安全かつ効果的な指導ができないようでは話になりません。

では、安全かつ効果的な指導を実施するためには何が大事になってくるのかというと、コミュニケーション力やメニュー作成スキルなど様々な項目が挙げられますが、個人的には「適切なフォームを提供できるかどうか?」が最も大事になると考えています。

フォームが乱れれば怪我のリスクが高まるだけでなく、効かせたい部位にも効かせられません。

つまり、フォームをおろそかにした指導は「安全かつ効果的」から最も遠い場所にいるのです。

フォームが乱れて良いことは何もないのです。

必要最低限数のエクササイズを選定する理由

「フォームが乱れて良いことは何もない」と記載しました。

そのため、パーソナルトレーニングでは、少なくとも最初のうちは適切なフォームの習得に時間を割くことになります。

よって、あれもこれもどれもという具合に、エクササイズ数をガンガン増やすことはできません。

エクササイズ数を増やせば増やすほど、そのエクササイズにおける適切なフォームをいつまで経っても習得できないためです。

例えば英語を習得するとしたとき、英語だけを勉強するのと、英語・フランス語・ドイツ語・中国語・韓国語の5ヶ国語を勉強するのとでは、どちらの方がより早く英語を習得することができるでしょうか?

まず間違いなく、英語だけを勉強した方がより早く英語を習得することができるはずです。

また、適切なフォームを習得できていない限りは、当然負荷を増やす=筋肉に刺激を入れ発達を促すこともできません。

適切なフォームが習得できていない状況でむやみやたらに負荷を増やせば、フォームがさらに乱れてしまうからです。

このような理由から、パーソナルトレーニングでは、お客様にとって最善と思われる必要最低限数のエクササイズを、言うなれば少数精鋭のエクササイズたちを選定することになります。

では、一体どのようなエクササイズなら少数精鋭になれるのかというと、これはお客様の状況によって変わってくるため、このエクササイズは絶対少数精鋭になれる!あのエクササイズは絶対少数精鋭になれない!と、一概に断言はできません。

しかし、ダイエット・ボディメイクを目的とした筋トレでは、ほとんどの方において、少数精鋭に選ぶことのできるエクササイズが存在します。

それが、スクワットやベンチプレスといった基本的なエクササイズです。

基本的なエクササイズをメインに指導する理由

スクワットやベンチプレスといった基本的なエクササイズ、言うなれば、バーベルやダンベルなどのウエイトを利用したありきたりなエクササイズは、実に様々な筋肉を効率よく鍛えられることが確認されています。

スクワットを例に挙げると、太もも前の大腿四頭筋をはじめ、太もも内側の内転筋群、お尻の大臀筋など、様々な筋肉が発達したとの報告もあるほどです(1)。

一方、バランスディスクやボールなどのフィットネスグッズを利用したお洒落で華のあるエクササイズにおいては、スクワット同様に筋肉が発達したとの報告を少なくとも私は知りません。

つまり、スクワットやベンチプレスといった基本的なエクササイズは、ダイエット・ボディメイクを目的とした筋トレにおいて、疑う余地が1㎜ないくらい、古くから優秀さが確立されたエクササイズだということです。

最後に

バランスディスクやボールなどのフィットネスグッズを利用したお洒落で華のあるエクササイズを根本から否定する気は一切ありません。

お客様の状況によっては、それらが少数精鋭のエクササイズたちになれる可能性は十分にあるでしょう。

しかし、ダイエット・ボディメイクを目的とする場合は、ほとんどの方において、やはりまずはバーベルやダンベルなどのウエイトを利用したありきたりなエクササイズに取り組んだ方が結果に繋がると考えています。

 

<参考文献>

(1)Effects of squat training with different depths on lower limb muscle volumes