札幌市のパーソナルトレーニングジム スタイルメソッドの古本 直也(フルモト ナオヤ)です。
下半身の筋肉を鍛える代表的な種目の1つにスクワットがあります。
今回は「スミスマシンでスクワットを行うメリット フリーウエイトとの違い」というタイトルのもと記事を書いていきたいと思います。
スミスマシンでスクワットを行うメリット
①フォームの習得が比較的容易
まず、スミスマシンはバーがレールの上を滑走する関係上「軌道が固定されている」という特徴があるため、スクワットはもちろん他のエクササイズでも、フリーウエイトで行う場合と比べて、フォームの習得が比較的容易です。
フリーウエイトでのスクワットでは、バーベルにおける左右の傾き・前後の偏りなどにも気をつける必要があります。
しかし、スミスマシンでのスクワットでは「ヒザが内側に入っていないか?」とか「腰(腰椎)は曲がっていないか?」とか、当然気をつけるべき項目は多々ありますが、それでもフリーウエイトと比較すると少なめです。
そのため、トレーニングの経験がない or ほぼない方がスクワットを行う場合は、スミスマシンからスタートすることを推奨しているパーソナルトレーナーが多いような印象があります。
②少し特殊なスクワットエクササイズの実施が可能
先述した通り、スミスマシンは軌道が固定されていますので、フリーウエイトでは物理的に困難な、少し特殊なスクワットエクササイズの実施が可能になります。
具体的には、チェアースクワットなんかが良い例でしょうか。
チェアースクワットは、足を前方に大きく位置させることで、まるで椅子に座るかのような動作を含んだ種目です。
この種目をフリーウエイトで行うことは、支持基底面や重心線など物理的な問題でできません。
コテっと後方に転倒してしまいます。
しかし、バーがレールの上を滑走するスミスマシンでは問題なく行うことができます。
まとめ
スミスマシンでスクワットを行うメリットとして、ここでは「フォームの習得が比較的容易」「少し特殊なスクワットエクササイズの実施が可能」の2点を挙げました。
フォームの習得が比較的容易であれば、トレーニング経験がない or ほぼない方であったとしても、運動有能感の高まりから継続意欲の向上に繋がりやすいでしょうし、少し特殊なスクワットエクササイズの実施が可能であれば、結果バリエーションが豊富になり、モチベーションの維持、さらなる上昇も期待できます。
〜最後に〜 スミスマシンでスクワットを行うデメリット
今回は「スミスマシンでスクワットを行うメリット」というテーマで、フリーウエイトとの違いについて記事を書いてきましたが、最後に1つ覚えてもらいたいことがあります。
スミスマシンの特徴である「固定された軌道」は、見方によってはデメリットにもなり得る、、、ということです。
例えば(1)では、スクワットをスミスマシンとフリーウエイトで行った場合、筋電図の数値にどのような違いが出るのかを調べています。
結果、内側広筋・大腿二頭筋・腓腹筋の計3箇所で、フリーウエイトの方が有意に高くなることがわかりました。
簡単に言うと「スミスマシンよりも、フリーウエイトでスクワットを行った方が筋肉に刺激が入る」ということです。
視点を変えると「フリーウエイトよりも、スミスマシンでスクワットを行った方が筋肉に刺激が入らない」ということです。
繰り返しになりますが、スミスマシンは軌道が固定されていますので、身体や重りを安定させる必要性がフリーウエイトよりも弱まるからでしょう。
そのため、トレーニングを行う場合は、スミスマシンとフリーウエイト両方のメリットとデメリットを吟味し、状況に応じて臨機応変に取り入れることをオススメします。
<参考文献>
(1)A Comparison of Free Weight Squat to Smith Machine Squat Using Electromyography