札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。
基本的に、筋トレをする場合は、全身を満遍なく鍛えることが推奨されています。
ある特定の部位ばかりを発達させてしまうと、身体に不調をきたすリスクを高めると考えられているからです。
では、どうすれば全身を満遍なく鍛えることができるのかというと、ある特定の種目ばかりを実施するのではなく、スクワット・ベンチプレス・ラットプルダウンのように、動作パターンの異なる複数の種目を実施することが推奨されています。
どの種目を取り入れるかはその方の自由ですが、フリーウエイトをメインに筋トレをするのであれば、個人的にはルーマニアンデッドリフトを取り入れることをオススメしています。
スクワットでハムストリングスを鍛えることはできない?
下半身の筋群を鍛えることのできる代表的な種目にスクワットがあります。
おそらく、ほとんどのトレーニーがスクワットを取り入れていることでしょう。
スクワットは、太もも前の大腿四頭筋をはじめ、お尻の大臀筋、内ももの内転筋群、そして太もも裏のハムストリングスなどをバランスよく鍛えることができるとされています。
実際、私もパーソナルトレーナーになりたての頃は、それらの筋肉をスクワットでしっかり鍛えることができると教わってきました。
しかし、スクワットにおけるトレーニング(筋肥大)効果を調べた研究を見ると、もちろんフォームによっても変わってくるでしょうが、ハムストリングスをガッツリ鍛えることはどうも難しいようです(1)(2)。
そのため、ハムストリングスを鍛えるのであれば、スクワット以外の種目を取り入れる必要があると判断できます。
デッドリフトVSルーマニアンデッドリフト
デッドリフト
先ほど「ハムストリングスを鍛えるのであれば、スクワット以外の種目を取り入れる必要がある」と記載しました。
では、どのような種目を実施すればハムストリングスを鍛えることができるのかというと、一般的にはデッドリフト(厳密にはコンベンショナルデッドリフト)が推奨されています。
デッドリフトは、床に置いてあるバーベルを膝上に引き上げる種目となっており、上の動画の通り股関節を動かしていきます。
ハムストリングスは、股関節を伸ばす(伸展させる)作用を持っていますので、デッドリフトを行えば、ハムストリングスにしっかりとした刺激を入れることが可能です。
しかし、デッドリフトは膝関節も動かすため、大腿四頭筋にも刺激が入ります(3)。
ルーマニアンデッドリフト
一方、デッドリフトのバリエーションの1つであるルーマニアンデッドリフトは、下の動画の通り股関節をメインに、膝関節をそこまで動かさないため、大腿四頭筋に刺激はほとんど入りません(3)。
つまり、ルーマニアンデッドリフトは、スクワットでガッツリ鍛えることができないハムストリングスを、集中的に鍛えることができる種目なわけです。
また、ルーマニアンデッドリフトは、基本的にハムストリングスを目一杯ストレッチさせるため、股関節屈曲における柔軟性の向上効果も十分に期待できます。
まさに一石二鳥です。
最後に
ルーマニアンデッドリフト以外にも、ハムストリングスを集中的に鍛えることができる種目はいくつか存在します。
レッグカールなんかが良い例でしょう。
しかし、先述した通りルーマニアンデッドリフトは、ハムストリングスの柔軟性を向上させる効果も十分に期待できる一石二鳥の種目ですので、フリーウエイトをメインに筋トレをするのであれば、ぜひ取り入れていただければ、と思います。
<参考文献>
(1)Effect of range of motion in heavy load squatting on muscle and tendon adaptations
(2)Effects of squat training with different depths on lower limb muscle volumes
(3)An electromyographic and kinetic comparison of conventional and Romanian deadlifts