札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。

意外かもしれませんが、筋トレは様々あるスポーツの中でも、非常に安全性の高い=怪我の発生率が低い運動として知られています。

しかし、絶対に怪我をしないというわけではありません。

いくら気をつけていたとしても、体に痛み(筋肉痛を除く)を覚えることはあるでしょう。

そんなとき、皆様はどうしていますか?

「ちょっとの痛みは気にしない!ガンガンいくぞ!」と筋トレを続けていますか?

それとも「若干の痛みがあるな。大事をとって今週はジムに行くのを控えよう」と筋トレを休んでいますか?

どのような選択をするかはもちろん個人の自由ですが、パーソナルトレーナーとしての見解をお伝えしますと、少しでも体に痛みがあるなら、筋トレを休んだ方がよろしいかと思います。

2つの理由

先ほど「少しでも体に痛みがあるなら、筋トレを休んだ方がよろしいかと思います」と記載しましたが、このような主張をする理由は2つあります。

1つ目が「痛みが長期化し継続が困難になるから」2つ目が「筋肉量が減少しても簡単に取り戻せるから」です。

痛みが長期化し継続が困難になる

まず、筋トレで結果を出したいのであれば、どれくらいの重さを扱うのか?どれくらいの回数を繰り返すのか?といったプログラムや、摂取するカロリー・タンパク質量など栄養にも気を使う必要がありますが、それらの項目にいくら気を使ったとしても、継続しなければ結果は出ません。

これは、どのジャンルにも当てはまることだとは思うのですが、1回で得られる効果など本当に小さなものです。

しかし、たとえ小さな効果であったとしても、それが積み重なれば、やがては目に見えた結果へと繋がります。

体に痛みがある状態で筋トレを続けると、その痛みが悪化し、最悪の場合、継続どころの話ではなくなってしまうかもしれません。

本来ならば1週間で治るものが、2週間・3週間、状況によっては1ヶ月以上の長期に及ぶかもしれないのです。

「痛みを気にせず筋トレを続ける」と「大事をとって筋トレを休む」では、最終的にどちらの方が良いでしょうか?

どちらの方が、継続に繋がるでしょうか?

リスクを考慮するのであれば、まず間違いなく後者でしょう。

筋肉量が減少しても簡単に取り戻せる

筋肉量は、筋肉に刺激を入れることで徐々に増加していきます。

そのため、期間にもよりますが「筋トレを休むと筋肉が落ちてしまう。もったいない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、個人的には、そこまで心配する必要はないと考えています。

25歳前後の男性を対象に、筋トレを24週間連続で実施するグループと、6週間実施→3週間中断→6週間実施→3週間中断→6週間実施するグループに分け、筋肉量にどのような変化が起こるのかを調べた研究があります(1)。

結果、24週後の筋肉量の増加は、どちらのグループも同等だったとのデータが得られました。

つまり、この研究からは何が言えるのかというと、確かに筋トレを休めば、休んだ期間分だけ筋肉量は減少するけど、再開した際の「伸び」は著しくなり、ちょっと筋トレを休んだとしても、長期的に見れば全く問題ない、ということです。

簡単に言い換えるのであれば、一時的に筋肉量が減少したとしても、簡単に取り戻すことができる、ということです。

とすると、もし体に痛みがあるなら、大事をとって休んだ方が良いとは思いませんか?

最後に

「痛みが長期化し継続が困難になる」「筋肉量が減少しても簡単に取り戻せる」という2つの理由から、少しでも体に痛みがあるなら、筋トレを休んだ方がよろしいかと思います。

筋トレを休む勇気を持つことも重要だと考えています。

 

<参考文献>

(1)Comparison of muscle hypertrophy following 6-month of continuous and periodic strength training