札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。

一般的なフィットネスクラブでは、週2〜3回の頻度で筋トレを実施することが推奨されています。

一方で、週6〜7回のように、毎日(orほぼ毎日)の高頻度が推奨されることはほとんどありません。

今日は「筋トレを毎日しても良いのか?それともダメなのか?」というタイトルで記事を書いていきます。

結論

最初に結論からお伝えしますが、特にこれといったデメリットを感じていないのであれば、毎日筋トレを実施しても大きな問題はないと考えています。

トレーニング効果と週あたりのセット数

まず、冒頭で述べたように、一般的なフィットネスクラブでは、週2〜3回の頻度で筋トレを実施することが推奨されているわけですが、この理由は「その頻度が最もトレーニング効果を高めることができるから」と考えられているためです。

「基本的に筋トレでは、筋損傷(筋線維の微細な損傷)や筋肉痛が生じる。筋損傷や筋肉痛がある=疲労した状態で筋トレを実施しても、質の高いトレーニングにはならない。質の高いトレーニングを行いたいのであれば、疲労を十分に回復させる必要がある。そして、疲労が回復するまでには、通常2〜3日の期間が必要だ。とすると、週2〜3回の頻度が望ましいだろう。毎日は明らかにやりすぎではないか?」という論理です。

しかし、今現在の科学的知見をみる限り「週2〜3回の頻度が、筋トレにおけるトレーニング効果を最も高める」とは言えません。

例えばこちらの研究(1)では、筋トレ未経験者を週3回・2セットグループと、週1回・6セットグループに分け筋トレを実施してもらい、どのような変化が起こるのかを調べています。

その結果、膝伸展筋力と大腿部の筋厚は両グループで増加したものの、グループ間で差は確認されませんでした。

またこちらの研究(2)では、筋トレ被験者を週6回・2セットグループと、週3回・4セットグループに分け筋トレを実施してもらい、どのような変化が起こるのかを調べています。

その結果、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの1RM筋力と除脂肪体重は両グループで増加したものの、グループ間で差は確認されませんでした。

勘の良い方ならもうすでにお気づきかもしれませんが、紹介した2つの研究は頻度が違えど、どちらも週あたりのセット数が統一されています。

つまり、筋力向上や筋肉量増加といったトレーニング効果は、単純に頻度ではなく、頻度にセット数をかけた「週あたりのセット数」によって決定されるということです。

週2〜3回の頻度が、筋トレにおけるトレーニング効果を最も高めるわけではないのです。

個人的な見解

このようなデータが存在するため、特にこれといったデメリットを感じていないのであれば、毎日筋トレを実施しても大きな問題はないと考えています。

私は以前、半年間に渡って毎日、多い時は午前と午後の2回に分けフィットネスクラブに通っていましたが、身体の調子は全く悪くありませんでした。

とは言えど、1日あたりのセット数を5セットも6セットも増やしてしまうと、週あたり30セット以上、場合によっては40セット以上行うことになるため、これに関してはやりすぎでしょう。

また、毎日フィットネスクラブに通うのは、時間や交通の面からも大変かと思います。

筋トレに対する、モチベーションが低下してしまうかもしれません。

ということをトータルで考えると、一般的なフィットネスクラブで推奨されているように、週2〜3回の頻度で筋トレを実施することが、ほとんどの方において、最も「良い具合」になるのかもしれませんね。

 

<参考文献>

(1)Higher Training Frequency Is Important for Gaining Muscular Strength Under Volume-Matched Training

(2)Training Volume, Not Frequency, Indicative of Maximal Strength Adaptations to Resistance Training