札幌市のダイエット・ボディメイク専門パーソナルトレーニングジム「スタイルメソッド」の古本 直也(フルモト ナオヤ)です。
一般的に、筋肉をつける=筋肥大を目的としたトレーニングでは、70〜80%1RM前後の重さを扱い、10回を3セットほど行うことが推奨されています。
仮に、最大50キロを持ち上げることができるとした場合は「37.5キロで10回を3セット」このようなメニューになります。
私は、これまでいくつかのフィットネスクラブに通った経験がありますが、初回オリエンテーション時にもらうトレーニングのやり方を記載したプリントを見てみると、多少の違いはあれど、どこのフィットネスクラブも同じようなことが書いてありました。
しかし、ヒトをはじめとした生き物は環境に適応するもので、最初はキツかったとしても、継続するにしたがいそのメニューに慣れていきます。
「37.5キロで10回3セット」が、いつの間にか楽になってしまうわけです。
筋肉をつけるためには、筋肉に対して今以上の大きな刺激を入れる必要があるため「37.5キロで10回3セット」を繰り返しても、ある一定のラインからの成長は望めません。
さらに筋肥大させたいのであれば、メニューをアップデートする必要があります。
では、一体どの要素をどうすれば良いのでしょうか?
重さ/回数/セット数のどれを増やすべきなのでしょうか?
今回の記事は、メニューのアップデートの仕方について書いていきたいと思います。
結論
早速結論からお伝えしますが、これ以上筋肉をつけたいのであれば、重さでも回数でもセット数でも、どれを増やしてもOKです。
つまり、
・重さを増やすパターン:40キロで10回3セット
・回数を増やすパターン:37.5キロで12回を3セット
・セット数を増やすパターン:37.5キロで10回を4セット
どのパターンでも問題ありません。
トレーニングボリューム
ここから、個人的にオススメのパターンについて触れていきますがその前に、2021年今現在は「トレーニングボリューム」が筋肉をつけるうえでの重要な指標の1つになると考えられています。
トレーニングボリュームは、別名「総負荷量」とも呼ばれており、基本的に重さ×回数×セット数で表されます。
要は、トータルで何キロ持ち上げたか?これがトレーニングボリュームです。
そして、このトレーニングボリュームを増加させることが筋肥大の鍵となります。
先ほど「重さでも回数でもセット数でも、どれを増やしてもOKです」と記載しましたが、その理由がここにあります。
重さでも回数でもセット数でも、どれを増やしてもトレーニングボリュームの増加に繋がるわけです(※ある要素を増やしても、そのほかの要素が減るとトレーニングボリュームは減少する可能性があります)。
実際、トレーニングボリュームが同等であれば、各要素に違いがあれど同様の筋肥大が起こるとの報告(1)や、トレーニングボリュームが大きいと、筋肥大がより起こるとの報告(2)もあります。
個人的には重さを増やすのがオススメ、、だけど
これ以上筋肉をつけたいのであれば、重さでも回数でもセット数でも、どれを増やしてもOKではありますが、個人的には重さを増やすことをオススメしています。
では、なぜ重さを増やすことをオススメしているのかというと、筋力(筋肉が発揮できる力の大きさ)の向上に効果的だと考えられるからです。
先ほど「トレーニングボリュームが同等であれば、各要素に違いがあれど同様の筋肥大が起こるとの報告がある」と記載しましたが、筋力に関しては別で、重たい重さの方が向上することが確認されています(1)。
つまり、重さを増やす→筋力が向上する→より重たい重さを持てる→トレーニングボリュームを効果的に増加させることができる、という流れが生まれると判断できるわけです。
また、特に男性の方においては、何キロ持てるか?がステータスになることも多々あるでしょう。
このような理由から、個人的には重さを増やすことをオススメしているわけです。
しかし、これはあくまでも「個人的な意見」であり、回数やセット数を増やすことに否定的な立場を取っているわけではありません。
例えば、以前潰れた経験があり、重さを増やすことに恐怖心や不安があるのであれば、むしろ回数を増やすべきでしょう。
また、トレーニングの時間を十分に確保できるのであれば、セット数を増やしても良いかもしれません。
トレーニングは、本来楽しみながら継続して行うものです。
無理に重りを増やしてモチベーションを低下させたり、嫌な思いをする必要はありません。
最後に
筋力の向上により、トレーニングボリュームを効果的に増加させることができる(はず)との理由から、これ以上筋肉をつけたいのであれば、個人的には重さを増やすことをオススメしていますが、回数やセット数を増やしてもトレーニングボリュームの増加に繋がりますので、臨機応変に対応するようにしましょう。
<参考文献>
(1)Effects of different volume-equated resistance training loading strategies on muscular adaptations in well-trained men
(2)Volume Load Rather Than Resting Interval Influences Muscle Hypertrophy During High-Intensity Resistance Training